本日はフレーム交換の作業風景です。
本当は修理の一部始終を掲載したいところですが、とても長くなりますので一部作業の切り取りでご紹介させていただきます。

こちらのお車フロント部分がへしゃげているのがおわかりいただけるかと思います。
黒い部分はもちろんですが、今回はシルバーの部分もアッセンブリー(丸ごと)交換することになりました。
こちらの四角いのが取り寄せた新品のフレームです。

まずは車両の分解から始めます。
交換するフレームは簡単なところからカットして分解していきます。

シルバーのT字の部分をカットしました。

こちらが右のサイドメンバーエクステンション。たいへん硬い部位です。

同じくサイドメンバーエクステンションの左です。こちらに関しては今回のダメージではなく蓄積した以前の損傷が見てとれます。
相当痛んでおりますが今回は全交換するので晴れてリフレッシュです。

こちらは右のコアサポートと抱き合わせの部位でコアサポート側は交換しませんので丁寧に不要な部分のみ削り取っていきます。

右サポート上部の写真です。こちらも使用部位なので丁寧に溶接を剥がしました。

サイドメンバーの溶接部分に切削工具が届かないため、フレーム下の受け部分をカットしました。頑丈なフレームなのでカットに想定していたより時間がかかりました。

今回一番たいへんだった部分がこちらです。
写真ではわかりずらいですが、分厚い鉄板が3枚重ねになっていて、上2つの溶接を剥がす必要がありました。

こちらが2枚目を剥がし切ったところです。奥の開いているのが3枚目でサイドメンバーの先端になります。こちらは残して新しいフレームを溶接します。

左側も同様にフレームを剥がしていきます。

左側の最上部。コの字型のフレームで内側(下)のフレームのみ切り取ります。
上のコの字型のフレームは使用するので丁寧にひん曲げないように作業します。
写真の数が多いので省きましたが左のサイドメンバー部の3枚重ねもやはりたいへんでした。

交換するフレームすべてを取り除いたところです。
スッキリしてますね。

新しいフレームを仮り組します。写真は省きましたがボンネットやヘッドライトなど位置合わせに重要な部品を一度組んで正しい位置を確認してから溶接に入ります。

新しいフレームを溶接するための下処理をおこないます。主に穴あけ加工です。

溶接する前に塗装をおこないます。取り付けてからですと裏側など塗装できないからです。
写真は塗装前の下処理で足付けと言って塗料の密着力を上げるために傷をつけています。

調色作業が完了したところです。

内板色についてもボディと同じ色とお考えかもしれませんが比較するとこれだけ違います。

1回目の塗装完了です。

ここでやっとボディに溶接します。

せっかく綺麗に塗ったのに溶接で台無しになります。いつも残念な気持ちなる作業の瞬間です。

溶接部分を平らに削ります。

パテ付けをおこないます。

パテを削ります。

マスキングしてサフェーサー(塗装の下処理剤)を吹き付けます。
乾燥後にサフェーサーを平らに削ります。

2回目の塗装です。やっと綺麗になりました。

フレーム交換完了です。

あとは取り外した部品や細かな交換部品を取り付けていきます。
本当はまだ「修理」は続きますがフレームの修理はこれにて終了です。
1つ1つの工程を丁寧に作業しており、弊社では写真を活用することで「見える化」にも取り組んでおります。
どうぞ安心してお預けくださいませ。