今日はスプレーガンのご紹介です。
僕は鈑金塗装ではこのネタが一番好きかもしれませんね。
では行ってみたいと思います。
とりあえず写っているスプレーガンはすべて自己所有です。
もっとたくさん持っているいる職人さんもたくさんいらっしゃいますが、どちらかと言えば僕も多い方に入るかと思います。
やっぱり職人たるもの道具は自分で購入しないといけませんよね。
ちなみに写真に写っていない下の段にも高級品を含めた会社のスプレーガンも何丁かあります。
そこそこの数がありますが、最近メインで使っているのは4丁だけです。
ところで「スプレーガン」って書いてますが普段はガンって言ってます。
なので1つ2つではなくて1丁2丁と数えるんです。一種の業界用語?でしょうか。
ではメインのガンについて軽く触れてみたいと思います。
まずはベースコートで使っているのがこちら。
口径は1.4で通常の自動車補修では1.3か1.4が主流なので標準的な部類になります。
ただ、センターカップのガンはサイドカップのそれに比べてパワーがあり、パタンもかなり開くので新品パネルのブロック塗装とかめちゃくちゃ塗りやすいですね。使い始めの頃は小面積の補修では持て余し気味だったのですが、慣れてくればコントロールも効くのでよほどでなければ大抵はこれで塗っています。やはり道具は使い込んでこそかと思います。
なので2コート、3コートのベースはこれ1丁でほぼ済ませています。
ちなみにメタリックとソリッド(単色)は必ず分ける。なぜならメタリックの粒子がしっかり洗いきれないから。と言うのが僕の考えだったのですが、センターカップのガンは塗料の通路が真っ直ぐで洗浄性が極めて高く、メタリックを洗い残すことがないんです。センターカップに限っての話なのでサイドカップはメタリック用とソリッド用で同じものを2丁揃えて使っています。
続いて通常のクリヤーコートで使っているのがこちら。
こちらも口径は1.4でクリヤーコートでは標準的、ど真ん中と言ったところです。
このガンが1番気に入っていて、僕が最初に買ったWS400のモデルです。
とにかく癖がなくて塗りやすいです。パタンは肉盛り系ではなくてフラットで広いタイプ。肌の調整がしやすいのが1番気に入っているポイントですね。
クリヤーだけではなくベースコートのアンダークリヤーにも使っています。
さて、もう一つ所有しているWS。これもクリヤー用に使っています。
外見は御覧の通り刻印以外は変わりありません。これはハイデリバリーモデルで通常のモデルより塗料の吐出量が多いものになります。先ほどの標準仕様の口径1.4があればどうとでもなるのですが、塗装範囲が広かったり、輸入車などの膜厚のついた滑らかな塗り肌にはこちらの方が都合がいいので使っています。
でもホントのところは去年の夏ごろにアネスト岩田が「コロナに負けるな」的なキャチでNGU(ネバーギブアップ)の刻印を打って期間限定で通常では考えられないくらい安く売られていたので飛びついたというのが本音なのですが。。
何はともあれ今は高級車を中心にありがたく使わせてもらっています。
最後にこちら。
こちらは主にサフェーサーの塗装で使っています。
センターカップだけあってパタンが開くので新品パネルの下処理など塗装範囲が広いものなどはとても塗りやすいです。通常のサフェーサーの吹き付けなどの比較的小面積の場合はサイドカップの小さめのガンの方が塗りやすさは上ですが、上でも書いたようにセンターカップは洗いやすいんですよね。これは非常に大きなメリットで、特にサフェーサーは塗料粘度が高く詰まりやすいので中までしっかり洗えるセンターカップを使っているという訳です。あと、通常センターカップはサイドカップのガンに比べてとても高価なものが多いのですが、明治のこちらのモデルはかなり低めの値段設定で購入しやすかったのも使っている理由の1つです。
ただ、明治さんってメッキが弱いんですかね。F-ZEROもメッキ剥がれの問題があり途中から梨地仕上げにかわりましたし、僕のF410-Gも使い始めて半年もたたないうちから持ち手の部分がくすんできちゃいました。(写真に写っていない裏側)
磨いたら艶は出るかもしれませんが、いっそうメッキの寿命を縮めそうなので放置しております。
さてさて長くなってしまいました。。
内容は同業者向けな感じだったかもしれませんが、僕の戯言にここまで付き合っていただき、ありがとうございました。
まぁ、同業の方にも参考になれば幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。